読んでいない本について堂々と語る方法

『「読んでいない本について堂々と語る方法」......? って、本を読んでいないという行為自体が自信の無さにつながりかねないんだから堂々もくそもないやろ』

それは、書店でこの本のタイトルを見たときに受けた初めの印象でした。しかしながら、ここまではっきりと〇〇方法とか明言しているからには、読書について新しい視点をもたらしてくれるのではないかという期待を抱かずにはいられないな(池田ァ! 感)ってなったので、一抹の不安と共に購入。

んで、手をコギコギ足をコギコギして家に帰ってソッコーで読み進めてみたのですが、これがまぁ、初っ端から無理難題を課してきたわけなのです。

どういうのかっていうと、

まずは本を読んでいないという無意識の罪悪感から開放されるやで(唐突な猛虎弁)。

「それが出来たら苦労しねぇがな」

ってなツッコミを入れながら読み進めること数分、数十分......

体が軽い...
 |
 |  三
 |  三
 (^o^)y=―
  ( )  三
  / \| 三

こんな幸せな気持ちで
読書するなんてはじめて…

 ◇     ◇
  \(^o^)/
    ( )
   / \
もう(本を読んでなくても)
何も怖くない

  (^o^)
   ( )>
  < \

ってのは言い過ぎ感あるかもしれませんが、少なくとも本をじっくり読まないという読書行為に対して肯定的に捉えられるようになりました。

本題

本書における読書とは、

書物を読む人の環境であったり、知識、立場によって主観的に変容するのだから、書物そのものの存在にとらわれることに意味はなく、その本がどういうジャンルに属していて、どういう命題が存在するのかということを、他の書物と位置付けすることがまず第一であって、さらには、その断片的とも言える命題に対して自分のアイデンティティーと対話する行為。

というのが、ざっくりまとめ。

書物とは終着点ではなくて、あくまで通過点であるという認識を抱くことが肝要だとはっきりわかんだね

これって、何かを学習するときにも当てはまるじゃないかなぁと思った次第。学習という手段を目的にそえるのではなく、その学習によって達成されるべきものを目的するべきみたいな。

作者: ピエール・バイヤール/大浦 康介
筑摩書房

カテゴリー

関連しているタグ

書籍情報