普通に、何不自由なく生きるってのは並大抵のことではないんだってのを、
普通に、何不自由なく生きているわたしがありきたりな言葉で紡ぐことに何か意味はあるんだろうか。
そう思ってても、何か書かずには、表現せずにはいられない。
ただただ、そんな衝動に突き動かされた一冊。
『泣ける』恋愛小説なんてありきたりな言葉では語り尽くせない。
柄にもなく、一人慟哭してしまった——
夢を持つこと、心の支えを得ること、それらはとても明るくて、そして、脆くて……
それでも、耐えず追い求めてしまう。
悩んで、悩んで、悩み抜く人生の苦しさを、少しでも紛らわせるように。かけがいのない人生を歩むために。
生きるって、めんどくさいけど、すばらしいね。