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"読書"タグのついた投稿一覧です。
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【読書ログ】幼年期の終り【SF沼へようこそ】
に公開未知との遭遇、ユートピア、信仰。それら単体でまるまる一冊分の本を描くことができそうなアイデアが、互いに絶妙なバランスで成立している。
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【読書ログ】マザーコード【終末世界から見える人類の希望】
に公開めちゃくちゃ濃いわ、この小説。とりわけ前半部分のバイオ技術に関する情報粒度がすこぶる高い。
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【読書ログ】スチーム・ガール【百合とスチームパンクの相性は無限大】
に公開舞台は19世紀後半のアメリカ西海岸の港町ラピッド・シティ。蒸気機関が非常に発達しており、蒸気エンジンを搭載した切開機や調理器具、また、建設や縫い物用に蒸気甲冑が存在している。
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【読書ログ】逃亡テレメトリー【警備ユニットは殺人事件捜査でも大活躍】
に公開弊機あるところに事件あり。てな具合で、今作も厄介な騒動にまきこまれた弊機こと警備ユニットは、持ち前の冷静沈着な状況分析能力と行動力を活かして大活躍する。
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【読書ログ】ネットワーク・エフェクト【コミュ障陰キャだけど実は有能な警備ユニットの活躍劇】
に公開本作は、顧客を守るためならなんだってする警備ユニットの物語だ。
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【読書ログ】時計じかけのオレンジ完全版【人間らしく生きるとは何か】
に公開自由意志を剥ぎ取られた——もっというと、機械化された——人間は、果たして人間として扱われるべきなのだろうか。
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【読書ログ】三体2 黒暗森林 上【果たして人類は三体艦隊の侵攻を食い止めることができるのか】
に公開この本は懐かしさを覚えるような古き良きSFテイストに溢れている。しかし、そこで構成されている人類社会のあり方は紛れもなく現代の延長線上にある。
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【読書ログ】流れよわが涙、と警官は言った【万人に愛されるべき一冊】
に公開自分だけが忘れ去られた世界で、自分を証明するには一体どうすればいいのだろうか。
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【読書ログ】虎よ、虎よ!【復讐にとりつかれたものの行き先は、希望か、絶望か】
に公開これはすんごいSF。物語に散りばめられた無数の小さなアイデアは混沌とした様相を呈しながらも一つにまとまり、鋭く小気味の良い文体は序盤から終盤に至るまでいっさいの隙がない。
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【読書ログ】スキズマトリックス【知識こそパワーな放浪物語】
に公開丸善ジュンク堂書店限定版を見かけて購入。
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【読書ログ】ネクサス 上【ポストヒューマンはよりよい世界を導けるのか】
に公開ディストピアものとして著名な、『すばらしい新世界』『一九八四年』『華氏451度』のときもそうだったけど、技術しかり権力しかり一極集中させるとろくなことにならんですな。
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【読書ログ】われはロボット決定版【AIロボット物語の金字塔】
に公開SFの題材として頻繁に取り上げられ、いまや現実世界においても日に日に存在感を増しているロボット。
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【読書ログ】クララとお日さま【AIロボットの視点を通じた人間の構造解析】
に公開AIロボット×カズオ・イシグロ。死×シニリズムへの抵抗。感情を持つほどに高度な知性を持つロボット、その動きから人間を人間たらしめている要素をリバース・エンジニアリングよろしく解析できるおもしろさ。
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【読書ログ】あなたの人生の物語【SFのすご味が詰まった一冊】
に公開語り手である"わたし"が、まだ生まれていない娘である"あなた"の人生を緻密に語るシーンから物語は始まる。なんと不思議な切り口。
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【読書ログ】渚にて【核戦争によって人類の終焉が約束された世界で守られるべき個人の尊厳とは】
に公開緩慢な死へのカウントダウンを前にして人類はどう生きるのか。それらの姿を見渡すことで浮き彫りになる個人の尊厳は、未だ終わることを知らない核への恐怖を前にしてもなお屹立としている。
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【読書ログ】三体【中国SFの名を世界に轟かせたのは、壮大なスケールで描かれる人類の存続をかけた戦い】
に公開アジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門(二〇一五年)に輝き、中国SFの名を世界的なものとした劉慈欣『三体』の三部作、その第一部がハヤカワ文庫SFより二〇二四年二月に文庫化された(第二部[黒暗森林]、第三部[死神永生]に関してはそれぞれ四月、六月と順次隔月刊行)。
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【読書ログ】息吹【当代最高のSF作家がおくる珠玉の短篇集】
に公開本書は、テッド・チャンの第一作品集『あなたの人生の物語』(原題:Stories of Your Life and Others)以来、十七年ぶりとなる作品集である。
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【読書ログ】紙の動物園【東洋の伝統を組んだマジックリアリズム】
に公開ジャンルと流行にとらわれない柔軟な発想力がなせる妙技にふれるとき、SFの深淵なる可能性を知ることができるだろう。
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【読書ログ】クラッシュ【暴力とテクノロジーが調和した「現実」から人間の本質をヒューリスティックに描き出す】
に公開生と死が融合し、終わりなき虚構が現実を支配する。共同主観的な——幾何学的デザインの美しさ——がテクノロジーを介して人々に受け入られる様は、かつて、文字や貨幣という形で人々の間に浸透していった虚構と、同等かそれ以上のパワーを内包して広がりを見せる。
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【読書ログ】マーダーボット・ダイアリー 上【自己嫌悪なアンドロイドは、人間の夢を見るか?】
に公開本作、『マーダーボット・ダイアリー』は、マーサ・ウェルズによってTor社より刊行された中長編作品である、システムの危殆(All Systems Red, 2017)、人工的なあり方(Artificial Condition, 2018)、暴走プロトコル(Rogue Protocol, 2018)、出口戦略の無謀(Exit Strategy, 2018)が、この通りの順番で上下巻にわたって収録されている。