読めば読むほど引き込まれていく作品。
主人公の創薬に対する姿勢が変化していく過程や、新人類に対する態度など、考えさせられる描写が多かった。
結構な量のキャラクターを動かしながらだれていないのも、冲方丁のシュピーゲルシリーズ以来の感動。
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ただ、登場人物の心理描写が異様に濃すぎる。
キャラクターの行動を動機づけるにはあまりにも作者自身の政治/歴史思想が織り込まれており、ところどころ胡散臭さを感じてしまった。
ノンフィクション/エンターテイメントの境界がぐらついていた印象。