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投稿一覧
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【読書ログ】「いい人」のやめ方【「いい人」をやめて心穏やかに】
に公開「いい人」を演じることは簡単です。具体的には、仕事のコンセンサスをとりたいときや、家庭内、友達同士の会話において、相手の応答を無条件に受け入れ、是認し、首を縦に振るだけで成立するからです。
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【読書ログ】論語新釈【読む時期に応じて暁りかたが変わる本】
に公開不思議なモノで、読んでいる時期に応じて暁りかたが四方に変わる本。此の本意を知るにはそれ相当の学を積まなければならない——学而第一の真髄——ことを知ることができる良書。
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【読書ログ】アイヌ神謡集【美しい言葉の数々】
に公開本書は、アイヌ民族のなかで口伝えに継承されていた神謡13篇が編まれた作りとなっています。言葉の節々から感じ取ることができる、やわらかさや、いきいきとした文体、韻の踏み方は、読むものにアイヌの息吹を吹き込む詩才に満ちあふれており、また、自然崇拝や勧善懲悪といった人としての道徳観を兼ね揃えた啓発書としての一面も覗かせています。
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【読書ログ】脳はなぜ「心」を作ったのか【心がすっと救われた一冊】
に公開脳をどのように考えるか、おそらく現代社会において一番しっくりくる見方としては、脳を**制御系**の一部として捉えることです。脳の一方に何かしらの情報が入力されると、他方で出力される。**入力と出力の調整部としての機能を持つのが脳である**。こう考えるとわかりやすいでしょう。
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【読書ログ】『論語』がわかれば日本がわかる【日本人「らしさ」の源泉に迫る】
に公開「らしさ」という言葉は、様々な用語にくっついてその意味を規定します。具体的には、自分「らしさ」、子供「らしさ」、確か「らしさ」、こういった具合に活躍することが得意なのです。しかしながら、ものの見事にもっともらしいことを簡潔に述べてくれる「らしさ」の便利さは、その実、日常的に蔓延る「らしさ」のバーゲンセールを生み出し、その実態について対して深く考える機会を容易に奪い去ることもあります。
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【読書ログ】眼球綺譚【「魂の在り方」を考えさせられた一冊】
に公開目を背けたくなるほどの狂気、胃の奥底からこみあげてくる酸っぱいものを我慢して読み進める。
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【読書ログ】同志少女よ、敵を撃て【明鏡止水へと至る径を辿れる一冊】
に公開戦争を主体とするテーマを取り扱う場合、人々の関心が戦果を上げた『英雄』へと注がれるのは想像にかたくないでしょう。いかに彼/彼女が勇猛果敢で智略縦横に戦場を駆け巡り、そして、戦果を収めることができたのか。それらの歴史からは現代にも通ずる知恵や、勇気を見出すことができるからです。
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【読書ログ】幸福論(アラン)【読み物としての哲学】
に公開軽妙な語り口から挙げられる幸福にまつわる具体例の数々は、哲学書としては異質な**読みやすい**読み物としての機能を十二分に発揮させており、小難しい論理を自身の力で紐解いていくという**哲学の王道**から大いに反しているのが本書のキモ。
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【読書ログ】ペルソナ 脳に潜む闇【わたし「らしさ」からの脱却】
に公開『ただ、もの静かにすごしたい』それは本書から滲み出てくる筆者の願い。誰にも邪魔されることなく、自由に夢想する。しかし、それが叶わぬことを知っているからこそ、苦悩し、喘ぐ。
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【読書ログ】まんがで身につく幸福論【幸福論のエッセンスが詰まった入門書】
に公開アランの『幸福論』は、ラッセルやヒルティの『幸福論』と並んで三大幸福論と称され、世界的な名著です。これを記したアランは、パリの学校で教鞭をとるかたわら、哲学者、評論家としても活躍し、20世紀前半のフランス思想に影響を与えました。
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【読書ログ】民主主義【みんしゅしゅぎから民主主義へと解像度が上がる一冊】
に公開多くの人にとって、民主主義という言葉を聞いた時にまっさきに浮かぶのは、__みんなのことは、みんなで話し合って決める。__という、文字通りの民主的側面であると思います。もちろん、それこそが民主主義という言葉に秘められた思いであるということは、想像にかたくありません。
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【読書ログ】ひとはなぜ服を着るのか【「服を着る」意味を考える】
に公開本書は、「服を着る」ということ、その意味を、・社会的な意義・個性という角度から切り込むことによって、衣服は単純に、自分の身を纏うためだけに存在しているわけではないと意識づけられる一冊となっています。
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【読書ログ】荀子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典【「荀子」の本質を知れる一冊】
に公開性悪説≠人間の根源的な悪 本書で重要なテーマ、それは、彼の説く性悪説は決して人間の根源的な悪を指摘したものではないということでしょう。
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【読書ログ】大尉の娘【情熱の行き着いた先は小説】
に公開本書はプガチョーフの乱(1773-1775年)*1を元にしたプーシキンの晩年の作品です。乱と聞くと、存在そのものに対して残虐さや悪虐さといった否定的な側面がつきまとうものですが、
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【読書ログ】貧しき人々【ドエトフスキーの原点】
に公開貧しい人々、その本質は、選り好みが激しく、わがままであるということ。その言葉が示す通り、本作の人々は、価値観の押し付けがすさまじい。
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【読書ログ】水の精(ウンディーネ)【魂の渇望を描く】
に公開水の精(ウンディーネ)。それは、人のかたちをしていながらも、人の魂をもたない伽藍堂。物語序盤においては人の気持ちが理解できない故に、自分本位の行動をとったり、興味を引いてもらうような無邪気さが演出されます。
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【読書ログ】涼宮ハルヒの憂鬱【非日常という名の日常】
に公開『涼宮ハルヒ』といえば、2003年の刊行以来、シリーズ累計2000万部を超える超ロングヒット作品だ。2006年に放送されたアニメ版も、深夜枠かつわずか11局での放映、全14話という短期間だったにもかかわらずヒットを収めている。当時のニコニコ動画ではアニメのエンディングを踊ったハルヒダンスがバズり、アニメ放送以降には企業とのコラボも相次ぎ、作中の人気キャラの名前を冠した飲料も発売された。
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【読書ログ】いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道【大和魂の本流を垣間見れる一冊】
に公開武士道を知ること、それ即ち、日本人が日本人を規定せしめる原理・原則への近接に他なりません。その断言を、苛烈なまでの暴挙を高らかに許せるほど、本書の存在はあまりにも大きかったのです。
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【読書ログ】ギルガメシュ叙事詩【人間の永遠のテーマである不死の探求】
に公開本書は、紀元前2600年ころに実在したと考えられるウルクの王:ギルガメシュの半生をつづった物語です。
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【読書ブログ】エロ/グロ/バイオレンスの境地——『妖魔王』
に公開本作は、妖魔に恋人を殺された主人公・工藤明彦が、"念法"と木刀"阿修羅"を駆使して、妖魔との戦いに身を投じる妖魔シリーズの一つです。中でも、「因幡の白兎」の物語をモチーフとした構成となっている本作は、その物語を知っている人からすると、現代に上手く適用してドラマチックに表現されていることが分かり、ひと粒で二度美味しい作りとなっています。